クラフトビールツーリズム 山梨県 OUTSIDER BREWING

東京の新宿駅から中央本線特急の「あずさ」または「かいじ」でおよそ1時間半。甲斐の名将 武田信玄が鎮座したJR甲府駅の南口に降り立つと、目の前にはヨドバシカメラや銀行、居酒屋さんなどが居ならび、ちょっとした地方都市を感じさせる雰囲気が広がります。しかし地元の方に聞くと、甲府のいわゆる繁華街は駅周辺ではなく、駅から南に延びた平和通りを南下し、大きなアンテナの立ったビル「山梨県防災新館」を超えた交差点から東に入ったエリアから南側とのこと。今回、目的地としていたOUTSIDER BREWINGのブルーパブ「Hops And Herbs」もこのエリアの一角にあります。

Hops And Herbs(OUTSIDER BREWING)
住所:山梨県甲府市中央1-1-5

もともと甲府城だった舞鶴城公園の東側を南北に走る桜町通り沿いにあるこのブルワリー兼ブルーパブは、甲府駅の南口からはおよそ10分強といったところ。

レトロなレンガ調の外観に、これまたレトロな「Hops and Herbs」の看板が目印となるこのブルワリーは、スポーツ用品店やお菓子屋さんなどが軒を連ねる商店が点在するエリアにあって存在感があります。それもそのはず、本来であれば2階よりも1階の方がお客の入りが良いはずの飲食店でありながら、1階がクラフトビールの醸造エリアで明らかに周辺にある商店とは異なる雰囲気を放っています。ただ、逆に醸造設備そのものがむき出しでガラス越しに見えるようになっていること自体が「ブルワリー」としてのアイデンティティを示しているようにも感じられます。

醸造設備の脇にある2階への階段を上ると目の前にブルーパブの扉があり、そこを入った正面にレジカウンター、右手にボトルの置いてある冷蔵庫、そして左手にバーエリアが広がります。

今回は時間の関係でこの場で飲まずに持ち帰り予定だったため、店員さんに「テイクアウトはできますか?」と伝えると、右手の冷蔵庫から選んでください、とのこと。その若い店員さんが立つレジカウンターを挟んで反対側にはバーカウンターがあり、高めのスツールに1組のお客様が座ってビールを楽しんでいました。このとき、時間は午後の6時少し前。すでに予約していた甲府駅18:35発「あずさ50号」に間に合わすため、この場で飲みたかったのを我慢して、「ヘレスベルズ」というヘレスと「SUMMER DREAMING IPA」という季節限定IPAの2本のクラフトビールを購入。写真だけ撮らせていただき、帰路を急ぎました。

OUTSIDER BREWING-Hops and Herbs山梨県甲府市を起点にしたクラフトビールツーリズム

同じ甲府駅でもOUTSIDER BREWINGのある南口と反対側、山梨放送や山梨日日新聞の入る山梨文化会館やNHK、合同庁舎など駅の周辺に大きめなビルが並ぶ北口にもクラフトビールのブルワリー「ペルソナブルワリー(PERSONA BREWERY)」があります。甲府駅の北口からは徒歩でおよそ10分程度、ということでアクセスも比較的しやすい場所にあるのですが、この日は時間の都合で訪問は断念。

事前にネットで調査したところによると、住宅街に突如として現れる、といった表現が目につきましたが、なるほど、甲府駅の北側は駅前こそ大きめなビルがあるものの、その先はマンションや住宅街を形成しており、その先遠くには山々が望める比較的フラットで見通しの良いエリア。クラフトビールと自然が共存するこのエリアで、この土地ならではのクラフトビールを味わえる次回を楽しみにしたいと思います。