クラフトビールツーリズム 東京都八王子市 高尾ビール(TAKAO BEER)

多摩エリアの人にとっては馴染みの遠足先だった高尾山も、2007年にミシュランに登録されてからは、そのアクセスの良さもあって多くの人が訪れる一大観光地になりました。その高尾山のお膝元となる、東京都八王子市の高尾にブルワリー、高尾ビールはあります。

高尾ビール(TAKAO BEER) 恩方ブルワリー
住所:東京都八王子市下恩方町1557-1

高尾ビールタップルーム
住所:東京都八王子市高尾町1200-1

東京都で最も広い市である八王子市は神奈川との県境の街でもあり、JR中央線の高尾駅、京王線の高尾山口駅はそれぞれの沿線の終点となっています。高尾山の登山には、京王線 高尾山口駅がまさに山道の入り口に位置しておりアクセスが良いですが、高尾ビールへはJR高尾駅からの方がアクセスが良くなっています。(注:京王線の高尾山口駅の一つ手前駅は京王高尾駅で、JR高尾駅と同じところにありますので、京王線も利用可能です)

高尾ビールのタップルームは高尾駅を甲州街道・国道20号線側の北口にあります。高尾駅北口は、まさにその名の通り「駅舎」との表現がマッチする風情のある建物で、一度ここを出ると目の前には高い建物がないために視界が広く取れ、東京とは思えない風景が広がります。この北口を出た目の前、ロータリーというには少々寂しいスペースを挟んで右手向かいの1階が花屋さんとなっている建物の2階が高尾ビールのタップルームです。

花屋さん脇の階段を登っていくと扉があり、そこを入って右手が高尾ビール、左手はミハラキッチンという定食屋さんが特に間仕切りもなく入っています。訪れたその日(あいにくイベント出店のためにタップルームがお休み中)、扉をあけて入っていくと右手の高尾ビールに人影はありません。少し迷っているとミハラキッチンの方が「今日は高尾ビールさんお休みですよ」と教えてくれましたので、間仕切りがないというのは意外と良いのかもしれません。高尾ビールでは頻繁にイベント出店をされているようで、タップルームの営業時間は公式のInstagramに公開されていますので、そちらをチェックしてからいくことをお勧めします。

残念ながらタップルームでビールを買うことができませんでしたが、気を取り直してブルワリーを目指します。高尾ビールのブルワリーがあるのは恩方というエリア。「夕焼け小焼け」という童謡を作曲した中村雨紅という詩人の生家が恩方だったこともあり、「夕焼け小焼け」は当時の恩方を詩にしていると言われていますが、恩方は今でもどこかにその風情を感じさせてくれるような場所です。

高尾駅から車で15分ほど走らせ、陣馬街道から住宅街の細い道を縫っていくと、この高尾ビール 恩方ブルワリーがのどかな住宅街の中に現れます。この地、八王子はもともと養蚕・絹織が基幹産業であり、この高尾ビールのブルワリーも織物工場をブルワリーに転換したものだとか。周囲は比較的新しめな住宅やアパートもちらほら。もともとブルワリーにボトルショップが併設されていたのですが、残念ながら今は行っていないとのこと。結局、この日高尾ビールにありつくことができませんでした。

しかし、高尾ビールのサイトにあるように、醸造した95%のビールが地元で消費されているというだけあり、八王子市内の近くの酒屋やスーパーなどで手軽に高尾ビールを買うことができます。