クラフトビールツーリズム 静岡県風の谷のビール

静岡県の伊豆半島の付け根に位置し、三島と熱海のちょうど間に横たわるような形に位置する静岡県田方郡函南町。その東側にある丹那エリアは盆地を形成し、古くから酪農に適した土地として乳牛の飼育が盛んで、現在も複数の牧場が存在をしています。その中でも規模が大きく観光地として開放されている「酪農王国オラッチェ」を訪問。

風の谷のビール(酪農王国オラッチェ)
住所:静岡県田方郡函南町丹那349-1

風の谷のビールを醸造するオラッチェ酪農王国

熱海からは車で20分、三島駅からも30分程度というアクセスの良さもあり、この日も県外のナンバープレートをぶら下げた車が数多く訪れてきていました。関東圏の千葉県 マザー牧場や山梨県 清泉寮ほどの規模はないものの、乳牛、ヤギや羊といった家畜やウサギが飼育されており、餌やりができたり、乳搾り体験ができたりと動物との触れ合いが楽しめるため、多くの来場者は家族連れで、出来立てのミルクやアイスクリームを楽しんでいました。

と、子供むけ施設かと思いきや、実はこの酪農王国オラッチェの入り口にある売店コーナーを抜けると、左手一角が醸造所になっており、「風の谷のビール」という名のクラフトビールが醸造されています。

訪れた日はあいにく醸造所は稼働していなかったのですが、広場に面した醸造所にはガラス窓が設けられており、醸造設備や瓶詰め用の機械を眺めることができたので、稼働している日であればこうした醸造工程・製造工程を見ることができるのでしょう。醸造所の壁面にはこの「風の谷のビール」を紹介するパネルが掲示され、「日本最初のオーガニックビール」と謳われています。2000年12月にアファス認証センターの認証を受けているとのことで、かなり古くからクラフトビール(地ビール)の製造に取り組んできていることがわかります。

入り口の売店コーナーでも瓶詰めのクラフトビールを購入することができるのですが、このオラッチェの中心に位置する「花の温室」と名付けられた大きなビニールハウス風の建物ではソフトクリームや牛乳と同じようにこの風の谷のビールを飲むこともできます。

なぜ「風の谷」という名なのか、、帰り道にふとした疑問を持ちました。戻って確認することもできずに思案していると、このオラッチェへとやってくる途中に、離陸しようとしていたパラグライダーをみたことを思い出しました。地図を調べると周辺にはいくつかのハンググライダーやパラグライダーの離陸場があることから、きっとこの丹那地区が元来「風」の強いエリアであり、それをもって「風の谷」と名付けられたのでは?想像の域を出ませんが、どこか自分に納得し帰途につきました。

風の谷のビール 静岡県田方郡函南町を起点としたクラフトビールツーリズム - 周辺観光
静岡県の三島市と熱海市の間に挟まれる函南町。自然豊かなこの地ならではの観光地としては風の谷のビールを醸造する「オラッチェ酪農王国」や「月光天文台」が挙げられます。この2箇所は車で15分弱の距離にあり1日で十分回れる距離です。自然が織りなす天然記念物に興味があれば、地震によって箱根から修善寺まで長さ約30kmの断層帯のずれを見ることができる丹那断層も風の谷のビールから程近いところにあります。

西側方面、函南町役場の方へと降りて行くと、柿沢川の堤に植えられた河津桜が「かんなみの桜」として2月下旬から見頃を迎えます。この東側には温泉街「畑毛温泉」もあり、宿泊の拠点とすることもできます。

詳しい観光案内は、函南町観光協会のホームページをご覧ください。また、楽天では函南町のふるさと納税で風の谷のビールのクラフトビールを返礼品に選ぶことが可能です。