クラフトビール パタゴニアプロビジョンズ ロング・ルート

パタゴニアといえばアウトドアウェアの老舗ブランドで、国内にも多く店舗がありますが、環境に配慮した取り組みを行っていることで有名です。「1% for the Planet」という取り組みでは売上の1%を環境保護活動へと寄付、無農薬で自然に優しいオーガニックコットンの使用、リサイクル素材の活用など、アウトドアブランドとして、いかに地球環境を壊さずに自然を楽しむか、パタゴニアのサイトを見えればその取り組みが分かります。

以前よりそういった活動を行っているブランドであることは認識していました。しかし、とあるお店のカウンターに載せられた小さな冷蔵ショーケースにパタゴニアのロゴを冠した缶ビールを見つけた時は、そもそもパタゴニアが食品事業に取り組んでいることすら知らなかったため「パタゴニアがビール?」と軽い驚きを感じたのと同時に、「あのパタゴニアが取り組むのだからきっと何かのメッセージやコンセプトがあるに違いない」直感的にそう感じ、その場で2本購入をしました。

調べてみるとパタゴニアでは”patagonia PROVISIONS”というブランドで食品事業に進出しています。そのコンセプトはアウトドアウェアのパタゴニアと同じ。生産性を求めた結果、農薬、化学物質、成長ホルモンなど本来はとるべきではない人間の身体に有害な物質を食品としてとることへの問題提起、またそうした生産サイクルで発生する自然環境への悪影響。日本のサイトで確認ができている取り扱いの種類はまだまだ多くないものの、patagonia PROVISIONSの名のもと確認できたのは、オーガニックの豆のスープ、ドライマンゴーや貝・魚などの魚介類のオリーブオイル漬け、そしてビール。いずれも全ての人類にないと困るという食品ではありませんが、食生活をより豊かにする嗜好品からこうしたことに取り組みませんか、というメッセージに受け取れなくもありません。

さて、Patagonia PROVISIONSのビール、用意されているのは3種類でした。パタゴニアのブランドカラーをイメージさせるブルーの缶のロング・ルート・ペールエールは、アメリカでクラフトビールのブルワリーが多く存在するオレゴン州ポートランドにあるHOPWORKS URBAN BREWERYと共同で2016年に製造を開始しています。これを皮切りに、2019年には白い缶のロング・ルート・ウィット、2021年にはオレンジ色の缶をしたロング・ルート・IPAを発売しています。

このロング・ルートというシリーズ名にこそ、patagonia PROVISIONSたる意味がありました。ロング・ルートは日本語で「長い根」を意味します。最初は何かの比喩なのかと思い調べたところ、それはビールの原料として使われている素材に由来していました。パタゴニアが作るビールは「カーンザ」と呼ばれる長い根を持つ穀物を使用しています。カーンザは多年生穀物と認識されており、従来の小麦のように、年に一回収穫したら再度畑を耕し、苗を植えて、翌年に収穫、と行った作業が必要く、収穫後も継続的に穀物を収穫できるようになっています。これにより農作物の生産に必要な労働=二酸化炭素の排出を抑制できます。さらに地中深く潜る根っこはより多くの二酸化炭素を必要とし、少ない水で育ち、また吸収した水を土に深く循環させるなど土壌の維持にも貢献します。地球環境へも優しい植物なのです。

まだまだマイナーな植物ではありますが、パタゴニアがビール名をロング・ルートとすることで、このカーンザに少しでも興味を持つ人が増えれば、それはpatagonia PROVISIONSでビールを扱う意味として十分に大きいものになるのかもしれません。

patagonia PROVISIONS ロング・ルートはどこで買えるのか

では、このロング・ルートシリーズはどこで買えるのでしょうか?パタゴニアのECサイト楽天のようなモールであればいつでも購入することが可能です。またパタゴニアの直営店でも購入が可能で、こちらのサイトから見ると、どのお店に在庫があるかも確認もできます。

一方、あまり街中のお店のビールコーナーで見る機会はなかったように思います。ビールの種類が豊富、クラフトビールの取り扱いがある酒屋さんも何軒か知っていますが、そこで見かけていればきづいたはずが、それも記憶にありません。patagonia PROVISIONSのページでは直営店以外の正規取扱店を確認することができ、オーガニックスーパーのビオセボンなどでの取り扱いがあるようです。

ちなみに、今回購入したのは静岡県の三島駅から車で10分ほどのところにあるモール「サントムーン柿田川」に入っていた「Good Rich Bottlers」というオーガニック食品のお店。1本550円(税抜き)で3本全て揃っていました。