クラフトビールツーリズム 沖縄県 Dolphin Beer(ドルフィンビアー)

沖縄県名護市初のクラフトビールのマイクロブルワリー、ドルフィンビアーは国道58号線から2本ほど海側に入った商業エリアの一角、真栄田商店の中にあります。真栄田商店は現在も周囲の飲食店などをお取引先さんとした酒屋さんで、そのオーナーが2022年8月に開業したクラフトビールのブルワリー、そのため真栄田商店と書かれた看板の下の倉庫を入って左手がブルワリーエリアになっています。

ドルフィンビアー(DOLPHIN BEER)
住所:沖縄県名護市東江5-8-7

ドルフィンビアーというブランド名を見たときには「海が近いからかな」とか「爽やかなイメージがあるからかな」との印象しか持っていなかったものの店頭から持ち帰ったカードには「イルカの町のクラフトビール」と書かれており、この町がイルカと深い関わりがあることを初めて認識しました。調べるとここ名護市はイルカ漁が行われていた記録があり、町の至る所にイルカの絵や像が設けられていました。

shop→と書かれた入り口から入ると、左手には沖縄の海をイメージさせるようなエメラルドグリーンのカウンター、そしてその奥には真新しくシルバーに輝く醸造樽がカウンターの窓越しに並んでいます。倉庫の一角に設けられているため、そこは酒屋さんぽく手前と店舗奥には業務用の冷蔵庫にビール以外の飲み物も並び、角打ちができるようなスペースとキャッシャー、Tシャツやウチワ、シールなどの物販エリアそしてタップといったシンプルな店舗構造。一方、店舗外には屋上に続く螺旋階段が付いており、←Gardenとの表記。オーナー曰く、屋上で海を見ながら飲めるようにと設置したものの、まだ作り途中の現在は食べ物を持ち込んでドルフィンビアーで購入したクラフトビールと一緒に楽しんで欲しい、とのことでした(2022年12月の訪問時)。

この日用意されていたのは3種のクラフトビール。

  • イルカのエール(アルコール4.5%):ライ麦を一部使用することで、なめらかな口当たりに仕上げました。まるで水のように体にしみ込むドリンカブルなペールエール
  • 山原系(ヤンバラー)IPA(アルコール5%):6種類ものホップが織りなす複雑な風味。ヘイジー(にごり)で赤みがかる野生的な色合いのIPAに仕上げました。ヤンバラー(やんばる出身者)が贈るヤンバラーのためのワイルドIPA
  • ブラウン・ポーター(アルコール5%):イギリス発祥の黒ビールを少し薄めに沖縄ナイズしました。すっきりした飲み心地で、夏場も心地よく飲んで頂けると思います

「まだボトル販売もできていないんですよ」と苦笑いのオーナーさんでしたが、ペットボトルでの持ち帰りが可能とのことで、この3種のうち、山原系(ヤンバラー)IPAを購入。この日、立ち寄ったのは夕方の17時前。車での来訪だっため、屋上にあるGardenでクラフトビールを楽しむことはできませんでしたが、次回はサンセットの時間帯にイルカのいた名護の海を眺めながら飲んでみたいと思います。

楽天では沖縄県名護市のふるさと納税でドルフィンビアーのクラフトビールを返礼品に選ぶことが可能です。

ドルフィンビアー 沖縄県名護市を起点にしたクラフトビールツーリズム

本島から沖縄に来るほとんどの人は那覇空港に降り立つことになるため、ここ名護市に来るにはバスやレンタカーといった交通手段が必要になります。

那覇空港からレンタカーを利用すると那覇空港自動車道と那覇自動車道の高速道路を乗り継いでおよそ70分、那覇自動車道の終点 許田インターチェンジをおりておよそ10分のところにドルフィンビアーはありますが、このあたりが名護の商業エリアの入り口にあたる場所です。国道58号線の少し先には名護市役所や名護市民会館、21世紀の森公園といった市の施設が集まっています。

クラフトビールとは少し離れますが、この名護には津嘉山酒造所という泡盛の蔵元があります。県外にあまり流通しない泡盛を作っており、見学会も随時実施しているということで見学に行ってきました。

この津嘉山酒造所を特徴付けるのが、たった1名で泡盛づくり(醸造から瓶詰め、ラベル貼り、見学会の案内まで)全てを行うその規模感と、戦時中も周囲が焼け野原になる中で難を逃れて残り、現在は文化庁の有形登録文化財にも登録されている赤瓦葺き屋根の建物。ドルフィンビアーからはおよそ5−6分の場所にあって、杜氏さんもとても親切に案内をしてくれます。クラフトな泡盛も合わせて体験してみては?